第375章

前田南にとって、仕事とククの健康管理は、どちらも等しく重要な責務だった。

スマホの通知音が鳴る。ククの健康診断の時期を知らせるアラートだ。

前田南は仕方なく望月琛に連絡を入れ、同行を求めた。

望月琛は申し訳なさそうな声を出す。

「悪いが、先にククを連れて行ってくれ。終わる頃に迎えに行く。今はどうしても手が離せないんだ」

「わかったわ」

前田南の心は驚くほど凪いでいた。互いにもう、割り切った大人なのだから。

一方、村野池。

彼は早朝からククのカルテを取り寄せ、彼女が到着次第すぐに検査を行い、容体を確認するつもりでいた。

経過が順調であれば、ククの治療方針を変更したいと考えてい...

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